ベトナム人実習生関連│愛商連国際事業部スタッフから見たベトナム人。コラム「ベトナム人と上手く仕事をするための8つのポイント」

ベトナム人実習生関連

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ベトナム人と上手く仕事をするための8つのポイント

一般的に、「ベトナム人と日本人は似ている」と言われます。ベトナム人実習生の受入れを検討する際に、「似ているから受入れしやすい」という論も間違っていないと思います。
でもやはり、日本とベトナムは別々の国であり、似ている部分もあれば違った部分もあります。そこはきちんと認識した上で、「何が違うのか」「何が似ているのか」「それらをどのように捉えていくのか」という視点を持つことが重要であると考えます。

ベトナムは日本の九州を除いたくらいの国土を持ち、日本と同様に南北に細長い形をしています。これだけ長い国土だと、北部・中部・南部で年間の気候も大きく違ってきます。気候の違いは、現地に住む人々の気質や言葉(方言)の違いも生み出します。

 

ここでは、筆者がこの数年間で見てきた自身の経験談と、駐在員の方等から教えて頂いたお話を交えながら、「ベトナム人を理解するツボは何か?」というテーマを考えてみたいと思います。

 

さて、ベトナム(特に南部地域)に足を踏み入れると、まず「活気」を感じられる方が多いと思います。何と言ってもベトナムは、全国民の平均年齢が27.4歳(CIA、2010年8月統計)、全人口の60%が35歳未満という『驚異的に若い』国だからです。留学時代に知り合った同年代のベトナム友人達も、いつも活発に動き回り勢いがありました。午前と午後で2つの大学に通う者や、仕事の後に英語スクールに通う者、大学の授業が終わってから夜まで学食で自習をしている者・・自己啓発、自己成長に余念がない人が多い印象がありました。「スローライフ」「自分時間」が流行だった(今も?)日本人が見ると少し疲れた気分になったかもしれません。

ベトナム人の国民性

ベトナム人の国民性は一般的に4つのKで表されると言われています。「器用」「向上心・向学心旺盛」「近視眼的」「カカア天下」の4つ。なるほど、これ、ベトナム人だなぁと思います。

Point1:器用

ベトナム人の手先の器用さは、様々な分野で知られています。例えば、
①着物や西陣織の帯刺繍などで不良品率が1%未満と極めて低い
②アジア地域のロボットコンテスト等では、必ずベトナムの大学が優勝や上位入賞を果たしている
③街中でバイクや機械修理を自分たちの手でやってしまう
④日本人女性観光客にも大人気のオーダーメイド服の製作も即日~数日で完成させる
等があげられます。
さらに、ベトナム人は記憶力に優れており、OA・精密機器メーカーの流れ作業でも、一人で担当する部品数がアジアの周辺国と比べても多いとのことです。

Point2:向上心・向学心旺盛

先程も述べましたが、ダブルスクールをしている人や習い事をしている人が圧倒的多数です。儒教の教えが強いため、ベトナム人は教育熱心で(最近は小学校入学前から英語を学ばせている親も多い)、新しい知識を貪欲に吸収しようとします。自分自身の価値を高めることを至上命題としているようでした。

Point3:近視眼的

ベトナム人の金銭感覚は「明日の100万円より今日の100円」らしいです。「今稼げるか」という点のみが重要。ベトナム滞在中は何度も「?」に思うことが起きていました。2週間で新しいお店(多くはカフェや食べ物屋)がオープンしたかと思うと、1~2ヶ月であっという間に店じまい。一瞬でもお客が入って(ベトナム人は新しいもの好き)稼げたから良かったのか・・?!ウダウダと考えている間に開いてしまえ!という勢いを感じるくらい開店・撤収の早いこと。
約30年にわたり戦争を続け、今日を生きるか死ぬかの生活を続けてきたからかもしれませんが、中長期的な話はベトナム人には響きにくい傾向があります。「長期的な生活の安定」を経験していないので、銀行も信用していません(国営・民間関係なく)。今でこそ少しずつ銀行預金も増えてはきているものの、タンス貯金が未だに主流なのはベトナム人大衆の心理の現れだと思います。

Point4:カカア天下

ベトナム社会を理解する上でキーワードになるのが、「カカア天下」です。実質経済を動かしているのは、断然女性です。戦争で男手を取られ女性が社会生活を守ってきた歴史的背景からだと思いますが、とにかくベトナム人女性は働き者で優しく、気が利きます。数世代が同じ屋根の下に暮らすことが一般的なベトナムでは、女性上位、年長者上位で、生活の切り盛りをしています。その女性の姿は逞しい限りです。(奥さんを助ける真面目な男性も数多くおりますので、念のため。)

ベトナム人と「一緒に働く」際のポイント

Point5:「理由付け」の必要性

ベトナム人は理論的(悪く言えば理屈っぽい)で、プライドが高いため、自分の能力を自分で見定めようとする傾向があります。本当は能力が高いのに、「失敗したくない」という思いから「ある程度」の地点で落ち着こうとします。そういった傾向のあるベトナム人従業員を扱うには、「理由付け」を明らかにすることが重要です。このプロセスをやることでどう変わるのか、何故やらなければならないのか、強いてはあなたの評価がどう変わるのか、ということを懇々と説明すれば、頭の回転が比較的早い人が多いので、自分で考えながら(納得しながら)作業を進めていくことができます。一度納得すれば効率もアップしてきます。

 

以下は、OVTA発行の隔月刊誌第87号からの抜粋です。

 

管理者や経営者としてベトナム人従業員と接する際、マネジメントの要諦は、『2人に対して3人分の仕事を与える』ことである。ベトナム人は勤勉で逆境に強い民族なので、キャパシティーを超える仕事を与えても従業員同士協力し合って難局を打開しようとする。反対に、3人に対して2人分の仕事を与えると、たちまち1人はにわか管理職になり2人もお互いに相手が仕事をするだろうと他力本願に走るので、結果として2人分の仕事も完遂できなくなる。

 

また、モチベーションの維持には「社内コンテスト」が有効だと書かれています。

 

コンテストの対象は何でも構わない(例:誰が一番数多くの改善提案を出したか、誰の机が一番整理整頓されているかなど)。テーマを与えてゲーム感覚で競わせると、従業員も競争意識が芽生え士気を高めることができる。そして、アメとなるのが海外出張である。海外旅行が身近になったとはいえ、実際に海外に足を運んだベトナム人の比率はまだまだ少ない。出張でシンガポールやタイに行かせるだけでも、予想以上に刺激を受けて帰ってくる。ましてや入国ビザの取得が容易でない日本は憧れのジパングである。実績を上げた現地社員を出張や研修で日本に派遣させるのは相当なニンジンになる。

Point6:誉めること

多くのベトナム人が好意を抱いている日本人から、ベトナムやベトナム人のことを誉められると本当に嬉しそうな反応をしてくれます。嘘を言う必要はありませんが、根が純粋素朴なベトナム人の心に響くものは意外と多くあります。ちょっとしたことでも機会を見つけて誉めるとコミュニケーションが円滑になると思います。ちょっとしたベトナム語(挨拶や宴席での音頭など)でも発すると、非常に喜んでくれます。

Point7:酒席に付き合う

宴席と言えば、ベトナム人はビールを飲むのが大好きです。陽気な雰囲気が好きです(特に南部人)。乾杯に相当するベトナム語は、「チュック・スック・ホエ(Chuc Suc Khoe、健康を祝して)」。これから始まり「ヨー」「ヨー」という掛け声とともに杯を交わします。あまりエスカレートすることはなく、皆で和気藹々と同じ時間を共有します。ここに馴染んでくれば、ベトナム人から受入れられている証拠にもなるでしょう。話のネタとしては、サッカーや日本の歌謡曲が盛り上がります。ベトナムではサッカーは国民的人気スポーツで、やるのも見るのも共に大人気です。ベトナム語に翻訳されている日本の曲は、随時こちらのサイト内でご紹介していきます。メロディーだけでも口ずさめば、「おお~!」という掛け声とともに大合唱が始まるかも…(笑)ちなみに、女性はほぼお酒を飲みません。

 

ベトナム語に翻訳された日本の歌謡曲についてはこちらからご覧いただけます。

Point8:ベトナム人を叱責する際の注意点

とにかく「ベトナム人はプライドが高い」という点を忘れないでください。誰かの前で注意するのではなく、個室に呼んで懇々と諭す配慮が必要です。ベトナム人は、付き合いの日が浅い人や信頼しきっていない人には本音をなかなか話しません。怒りを表情に表したりすることもあまりなく、注意している人の表情や心理状態をじっと観察していることが多いです。
以前、ベトナム駐在暦5年の社長さんから「最初は(ベトナム人の言うことを)性悪説で捉えた方が良い」とアドバイス頂いたことがあります。「真実を言っているのか、裏付けとなる物証・証拠は何か(あるのか)、とにかく1つずつ確認を取り納得できれば信用する、という過程が大切だと。それを繰り返すことでその人物の性格も行動パターンも分かってくるので、信頼が置けると判断すればそう振舞っていけば良い」と。
このように書くと少し面倒な感じもしますが、何度も言うようにベトナム人は純粋です。「真剣に自分のことを考えてくれている」「この人は嘘を言わない」といったことを感じると、一気に心を開いてくれます。そして一旦心を開くとその人の言うことは絶対的に信用したりします。

何となく“ベトナム人”のイメージ像が出来上がってきたでしょうか? ベトナム人は付き合えば付き合う程様々な表情を見せてくれます。
色々と書きましたが、宗教や食事文化面などで共通項も多いベトナムは、日本人にとっては「親近感の湧きやすい」国だと思いますし、ベトナム人の対人対応能力も高いので、基本的には付き合いやすい国民です。こちらもじっくりと向き合えば、長期的に良い関係が築いていけると思います。

お互いの「同じ部分」「違う部分」を『探す』のではなく『事実として認識』し、相手を気遣いながら接することが、日本人にもベトナム人にも求められることだと考えます。それが、ベトナム人と日本人が上手に付き合っていく最大のポイントであり、極意であると思います。


もっとベトナム人のことを知りたい、他に相談したいことがある等あれば、国際事業部までご連絡ください。「ベトナム人のポイント」を押さえ、一緒に問題解決、“ワクワクする”技能実習生受入れを行っていきましょう!

「ベトナム人と上手く仕事をするための8つのポイント」

筆者紹介
愛知商工連盟協同組合 国際事業部勤務

2003年に初めて渡越。1ヶ月かけて南北縦断の旅。2005年、2009年に通算1年半程ホーチミン市に滞在。ベトナムという国の可能性に”オモシロさ”を感じている。